最近では多くの戸建て住宅の外壁に「サイディング」が採用されています。
施工性もよく、意匠性も高いため新築時に占める割合は7割には達しているのでないでしょうか。
金属製(ガルバニウム鋼板製)、窯業系、木質系など素材にも種類があります。その中で最もポピュラーなものが窯業系サイディングです。セメントに繊維質を混ぜ板状に形成した外壁材です。
窯業系サイディングボードのメンテナンス、塗装の時期、劣化の症状などをしっかりと見極められるようお手伝いしたいと思います。
目次
サイディングはおよそ10年程度で塗装が必要
一口にサイディングといってもいくつかの種類がありますが、一般的な窯業サイディングであればおおよそ10年~15年程度で外壁塗装を実施する必要があります。
外壁にサイディングを採用している場合、外壁そのものの劣化もあるのですが外壁と外壁のつなぎ目に施工するシーリングの劣化にも注意しなければなりません。
サイディングが割れていたりシーリングが劣化したりしているままリフォームを実施せずにいると、隙間から雨水が侵入して建物本体の劣化につながってしまいます。
前回の外壁塗装リフォームから10年程度以上経過しており、かつサイディングに劣化が見られる場合には、できるだけ早くリフォームを実施することをおすすめします。
これが出たら塗装のサイン!劣化を知らせる4つのポイント
サイディングについて外壁塗装のタイミングはどのように判断するとよいのでしょうか?
ここでは、以下の4つの症状をご紹介します。
- 変色
- クラック
- チョーキング
- シーリングの異変
それぞれについて見ていきましょう。
変色
サイディングが紫外線や雨風を受けることで変色してしまう現象です。
単純に見た目が悪くなることもありますが、塗料の劣化を示すサインでもあり、放置するとクラックや塗装の剥がれの原因となります。
被害が拡大する前に外壁塗装リフォームを検討するとよいでしょう。
クラック
サイディングにひび割れが見られる現象です。素材に防水性を損なうと雨水を吸水し、乾き、また雨が降ると吸水しを繰り返すようになります。セメント自体に防水性がないのでボード自体がもろくなり、割れやすくなるという現象です。通常は塗膜で覆われているサイディングですが、長い時間をかけて塗料が劣化したときに起こりやすくなります。
地震など災害を原因とするものもありますが、放置すると建物本体の劣化にもつながってしまいます。基本上記写真のように亀裂を生じてしまうとコーキングなどの補修では不十分です。交換も視野に入れなければなりません。早期手入れが必要と言われるのは割れたものはもとに戻せないということなのです。(余分な費用も発生しますし)
チョーキング
塗料が劣化したときに起こる現象で、塗料に含まれている顔料が白い粉上に外壁の表面に見られるようになります。チョーキングは手で触ると手に白い粉がつくのですぐに分かるでしょう。粉上になった顔料は雨水によって少しづつ流れ落ちてしまいます。チョーキングの症状が出やすい塗料と、長期間チョーキングが起きない塗料があるので再塗装時には塗料をしっかりと選びましょう。(耐候性に優れたもの、できれば多重ラジカル制御形の無機塗料がよいです)
チョーキングは塗料の劣化を表すサインで、放っておくと塗料の剥がれやクラックにつながる可能性があるため、早いタイミングで外壁塗装リフォームを検討する必要があります。
シーリングの異変
また、サイディングとサイディングをつなぐシーリングの異変についてもよく確認しておく必要があります。
シーリングがひび割れたり剥がれていたりすると、例えサイディングの状態がよくとも、そこから建物本体の劣化につながってしまう可能性があります。サイディングボードの裏面は無塗装ですのでシーリングの亀裂によって裏に雨水が回ることは良くないです。再塗装時に打替えすることになります。この打替えの費用は広告などに記載していませんのでプラスの費用となります。仮設足場がある状態であれば、1mあたり700~900円の施工費となります。使う材料にこだわりがある業者でないと5年程度で劣化してしまいます。弊社では超耐久性、超耐候性能を誇るオートンイクシードを使っています。オートンイクシードとホームセンターで市販されているシーリング材との価格差は1本あたり700円位の違いがあります。20本使うと14000円コストがちがってきます。詳しくは御相談時に聞いてください。
塗装・リフォーム工事の御相談・お問合せは下記まで
自分でできる日常のメンテナンスとは?
サイディングの劣化を示す現象についてお伝えしましたが、以下のような症状であればホームセンターなどで素材を購入して自分でメンテナンスすることも可能です。
- 小さなひび割れの補修
- シーリングの打ち替え
特にシーリングの打ち替えについてはサイディングの塗料は問題ないのにシーリングだけ劣化しているといった状況で、自分で施工できると費用をかなり安く抑えることができます。
ただし、自分ではうまく施工できているつもりでも隙間があるようなケースでは、隙間から雨水が侵入するなどして建物本体の劣化につながってしまうリスクがあります。なお購入時には事後のことを考え、変性シリコンノンブリードタイプを購入してください。
心配なようであれば業者に依頼してしまった方が安心です。
おわりに
サイディングの外壁塗装リフォームについて、実施の時期や劣化状況の判断方法などご紹介しました。
多くの場合、サイディングは10年~15年程度で外壁塗装リフォームを実施する必要がありますが、シーリングはそれより短い期間で悪化することもある点に注意が必要です。
サイディングに今回ご紹介した症状が見られる場合には、できるだけ早い段階で業者に相談することをおすすめします。御相談時には写真や建築図面を御用意していただけますと大変助かります。建築図面は平面図と立面図をお願いいたします。コピーをとる場合は原寸大でお願いいたします。御来店相談であれば店舗にてコピーがとれます。またWEBからの来店予約であれば1000円のクオカードを差し上げております。