塗装工事は住宅リフォーム関連工事の中でもトラブルが多いと言われています。
トラブルの内容も塗装業者とのトラブルだけではありません。
塗り替えを行うお住まいの隣近所とのトラブルなどもあります。
外壁塗装は決して安くはないリフォームです。
誰もがトラブルなく無事に成功させたいと思うのは当然です。
ですが、インターネットで少し調べただけでも、塗装工事にまつわるトラブルの相談やネガティブな体験談で溢れています。
そのため、初めて外壁塗装をする方には「何に注意すればいいのか?」と不安に思われる方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は着工前に知っておきたい注意するべき5つのポイントについて解説します。
トラブルを未然に防ぎ、外壁塗装を無事に成功させるためにも、是非お読みください。
塗装工事内容の確認
1つめのポイントは、工事内容の確認です。
着工前に塗装業者と「色の決定」「工事開始日やスケジュール」「作業工程」などの打ち合わせを行いますが、その中でも業者とトラブルになりやすいのが「塗装箇所」です。
塗る箇所、塗らない箇所について施主と塗装業者で合意が取られておらず、後日認識の相違が発覚した際にトラブルになります。
塗る箇所を見積書で確認した上で、塗ってほしくない箇所についてしっかりと話し合い、打ち合わせ書などの書面に記録しておくことで、互いに言った言わないの問題を防ぐことができます。
初めて外壁塗装をする方には「素人が余計な口出しをしないほうがうまくいくだろう」「塗装のプロが言うのだから間違いないだろう」と考える方が多くおられます。
しかし、分からないことや不安を解消せずに契約を進めると、工事中も不安を抱えた状態で過ごさなければならないばかりか、施工後になって取り返しのつかないトラブルを招く恐れさえあります。
少しでも疑問や不安に思うことがあれば、納得するまで確認しましょう。
塗装工事のスケジュール
2つめのポイントは、工事のスケジュールです。
工事のスケジュールは工程表を作成し管理されます。
工程表には足場の設置から解体、引渡しまでの予定が記載されておりますので、必ず確認しましょう。
口頭でしか伝えられなかった場合は書面による提出を求めることが大事なポイントです。
工程表の確認では、「明らかに工事期間が短い」「洗浄から下塗りに入るまでに日数を空けていない」「下塗りから上塗りまでが1日で済む工程になっている」など不具合に繋がるようなスケジュールになっていないか、必要な工程は全て入っているかをチェックしましょう。
いつどんな作業が行われるかを知っておくことも重要です。
ただし、外壁塗装は屋外での工事ですので天候に左右されやすく、工程表の通りに工事が進まない場合もあるということは頭に入れておきましょう。
支払いの方法とタイミング
3つめのポイントは、支払いの方法とタイミングです。
支払いの方法には、「銀行振込」「クレジットカード払い」「リフォームローン」「各種キャッシュレス決済」などがあり、利用可能な支払い方法は塗装業者によって異なります。
外壁塗装は決して安い金額ではないため、1度で支払う金額や手軽さ、ポイント還元など重きをおくことは何か、ご自身やご家庭のライフプランに合わせて支払い方法をご検討されることをおすすめします。
支払いのタイミングについても塗装業者によってさまざまですが、基本的には工事完了後の支払いが望ましいと言えます。
外壁塗装工事の支払いのタイミングについてはこちらの記事で詳しく説明しています。
近隣挨拶
4つめのポイントは、近隣挨拶です。
ご近所付き合いの有無に関わらず、外壁塗装工事を行うときは事前の近隣への挨拶は必須です。
なぜなら足場組立、解体では大きな音が生じ、搬入でトラックが出入りし道を塞ぐ場合もあるためです。
また、塗装工事中には塗料の飛散や臭いの問題が生じる可能性もあります。
近隣とのトラブルを未然に防ぐためにも、挨拶は工事着工前に済ませておきましょう。
塗装業者は挨拶回りに慣れていますので、挨拶文の作成や挨拶回りのタイミング、粗品についてなど、ぜひ相談してみることをおすすめします。
できれば挨拶には塗装業者にも同行してもらいましょう。
足場組の音や高圧洗浄の日には洗濯物が外に干せないなどの注意点は、業者から説明してもらうのが理想的です。
また、近隣の方々から工事中の要望、気を付けて欲しいことなどを事前に伺っている場合は、あらかじめ塗装業者と情報共有しておきましょう。
届いた塗料の確認
5つめのポイントは、届いた塗料の確認です。
塗料の搬入時には、必要十分な缶数が揃っているかを確認しましょう。
なぜなら、塗料本来の性能を発揮するには、メーカーが既定した塗布量を守り塗り替えをすることが重要であるためです。
搬入時の在宅が難しい方は、塗装業者に写真撮影を依頼し確認するのが良いでしょう。
非常に残念なことに、契約した塗料ではない安い塗料を使われたり、塗料を薄めて塗装されたりと、ごく一部に不正を行う塗装業者がいるのは事実です。
そのような不正を見逃さないためにも、塗り替えに必要な缶数を計算し事前に把握しておくことが重要です。
万が一「搬入された塗料が明らかに足りない」「契約に無い塗料が搬入されている」場合には担当営業、塗装業者に確認することをおすすめします。
塗装工事に必要な塗料缶数の計算方法についてはこちらの記事で詳しく説明しています。
おわりに
今回は外壁塗装工事の着工前に注意しておくべき5つのポイントについて解説しました。
初めて外壁塗装をする場合でも塗装業者や見積り、塗料などについては調べる方も多いですが、今回解説したような着工前のトラブルについては見落としがちです。
トラブルの原因を事前に把握し対策を講じることで、多くは未然に防ぐことができます。
工事後に「こんなはずではなかった」と後悔しないためにも、必要十分な知識を身に着け、安心して工事着工日を迎えられるようにしましょう。